私たちの考え

私たちザイトガイストがテレビスタンドのデザインに採用したのがバウハウスのデザイン。機能、生産性だけでなく、芸術性も両立させる事を旨とするドイツの造形芸術学校で生まれた、片持ち構造の『カンチレバー』です。その特徴はミニマムな構造とデザイン。ディスプレイの周辺をすっきり軽快にし、テレビを現代の住環境にインストールします。
現代とモダニズム、エモーショナルとラショナル、アートとテクノロジー。異なる時代精神を重ね合わせる事で生まれた、ザイトガイストだけのテレビスタンド。ロマンティシズムに満ちた工業デザインが、現代の最新技術を美しく支えていきます。

バウハウスのデザイン思想

バウハウスのデザイン思想

”ただ理念のみが、これほどまで広く伝播するだけの力を持っているのである。” ルードヴィッヒ ミース ファン デア ローエ    
イームズが生まれてから100年

イームズが生まれてから100年

イームズが生まれてから100年 アメリカでモダンデザインとしてその思想を開花させたデザイナーの一人、イームズが生まれてから100年がたちます。 2012年の6月でイームズが生きていれば、105回目の誕生日を迎えたそうです。 105年の間には多くの技術革新があり生活環境は大きく変化し、インターネットも無かった訳です。 イームズも又、それ以前の生産システムや社会システムの変化をとらえ、新しいモダニズム […]
ミッドセンチュリーモダンの頃 #1

ミッドセンチュリーモダンの頃 #1

ミッドセンチュリーの頃、ニューヨーク、マンハッタンのインテリアデザインの世界で働いた日本人女性がいました。 ミッドセンチュリーモダンのデザインは1930年代以降に勃興し、その後アメリカ国内で認知を広げていきました。 その中で働き、当時の時代精神が醸成されていった頃の彼女のストーリーです。   いまから50年前、1962年のアメリカではソニーからトランジスタラジオが発売され、ヒット商品とな […]
イームズとミッドセンチュリーのテクノロジー

イームズとミッドセンチュリーのテクノロジー

ポラロイドカメラ ポラロイドSX-70は1972年に発売された、撮った写真をすぐ見る事が出来るインスタントカメラです。撮影したその場ですぐに写真が見れるこのインスタントカメラの技術は、フィルムを現像に出しその数日後に仕上がった写真を見る。と言う事が当たり前だった当時としては大変に革新的な技術で、写真を撮る事の新たな価値をもたらしました。 SX-70の製品紹介ビデオはチャールズ&レイイームズの制作で […]
キックスターターがCESを占拠する。

キックスターターがCESを占拠する。

2013年1月アメリカラスベガスに於いて開催されたCES(コンシューマーエレクトロニクスショー)では、インターネットによる業界と市場の変化が起き始めていました。 Micro Brewed Brandsの台頭 Micro Brewingとはビールやワインをローカルの小さな醸造所(Micro Brewery)で作る事、又は地ビールや地酒の事。大手による薄いビールに嫌気の刺した消費者が求めた、より濃厚で […]
FSMとマシュマロ

FSMとマシュマロ

FSMをご使用されているO様宅では、FSMがジョージネルソンのマシュマロソファにとても良く似合っています。 1956年にデザインされたアメリカンモダンデザインはどこか楽しげで、ちょっと微笑ましいモダンデザインアイコンです。そんな楽しげなインテリアにもFSMはテレビを上手に溶けこませることが出来ました。 マシュマロソファの軽快な足回りはマシュマロを中に浮かせるようなデザインですが、FSMのデザインも […]
プロテスタンティズムの倫理とモダニズムの精神

プロテスタンティズムの倫理とモダニズムの精神

”プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神”はウェーバーによる近代資本主義に於ける宗教が果たした役割を書いた書。解説では”営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的な論考”となっている。 私の理解では禁欲的なピューリタニズム、(プロテスタンティズム)が、利潤のみを追求する資本主義に対する抑制作用となり資本主義が健全に […]
” デザイナー ”とは R バックミンスター フラー

” デザイナー ”とは R バックミンスター フラー

“A designer is an emerging synthesis of artist, inventor, mechanic, objective economist and evolutionary strategist” – R. Buckminster Fuller ” デザイナー とはアーティスト、発明家、メカニック、ビジネスマン、イ […]
かんたんバウハウスの歴史

かんたんバウハウスの歴史

 バウハウスの歴史を2分でまとめると。     二つの世界大戦の狭間に生まれた、現代のデザイン活動です。 ドイツ語でbauhausの意味は”建物の学校”とか言う意味です。 それまではアートとデザインは分けて教育されていましたが、この二つを統合した新しい学校でした。 科目は多岐にわたり、大量生産と言うのも重要な課題でした。 その時代では最高にいけてるところでした。ナチに閉鎖される […]
ミースの言葉

ミースの言葉

Mies: “I feel that it must be possible to harmonize the old and new in our civilization” ミース ”新しいものと旧いものを、私たちの文明のなかで、調和させる事が出来るような気がする” ミースが1929年万国博覧会のドイツ館として建設された、バルセロナパビリオンに対してのクオートです。 バルセロナ万国博覧会が行わ […]
シンプルデザインのテレビスタンド。無駄をそぎ落とした、全く新しい機能的なデザイン。

シンプルデザインのテレビスタンド。無駄をそぎ落とした、全く新しい機能的なデザイン。

  テレビ台 はもっとシンプルでいい。 という考えから生まれたテレビスタンド。    シンプルデザインのテレビスタンドFSM    無駄なスペースを取らないテレビ。 突き詰めて生まれたデザインはモダンデザインの原点、 シンプルな『カンチレバー』構造のデザイン。 曲げパイプによるテレビスタンドが占有するスペースは僅か。 スペースを取らない壁寄せテレビ台で部屋が一気に広が […]
ネットフリックス  ( NETFLIX ) がデザイン する、物を所有しないシンプル ミニマル なライフスタイル 。

ネットフリックス ( NETFLIX ) がデザイン する、物を所有しないシンプル ミニマル なライフスタイル 。

ネットフリックス やフールー のストリーミングサービスが、テレビ周辺のインテリアデザインを変えていく。 8月24日(2015年)に ネットフリックス とソフトバンクが提携し、9月から日本でのサービスを開始するとの発表がありました。 ネットフリックス社とソフトバンク社の発表 そもそもネットフリックス という会社ですが、6500万人以上の会員をかかえる映画、ドラマなどのコンテンツを配信する世界最大の配 […]
スティーブ・ジョブスとアイクラー・ホームズ

スティーブ・ジョブスとアイクラー・ホームズ

スティーブ・ジョブス の育った家とアイクラー・ホームズ スティーブ・ ジョブス は伝記『 スティーブ・ ジョブス 』(ウォルター・アイザックソン2011)で、自らが育った家とされる(*)アイクラー・ホームズを賞賛している。 アイクラー・ホームズとはジョゼフ・アイクラーが1950年前後からカリフォルニアで開発・販売していた建売住宅のことだ。 ジョゼフ・アイクラーは、自らの理想とするフランク・ロイド・ […]
イームズ ・ハウスと「パワーズ・オブ・テン」

イームズ ・ハウスと「パワーズ・オブ・テン」

イームズ ・ハウスと「パワーズ・オブ・テン」に観るチャールズイームズの世界感 ケースススタディハウス#8 イームズ・ハウスはケース・スタディ・ハウス#8として1949年にチャールズ&レイ・イームズの自邸として建てられたものだ。チャールズと朋友エーロ・サーリネンの共同設計だ。 ケース・スタディ・ハウスとは、雑誌「アーツ&アーキテクチャー」を主宰するジョン・エンテンザが企画して、資材メーカーなどとタイ […]
ミッドセンチュリーモダンの頃 #2

ミッドセンチュリーモダンの頃 #2

ミッドセンチュリーモダンの頃 #2 1962年よりニューヨークに住み、パーソンズ専門学校に通い、その後マンハッタンで会社勤めをした事は前に書きました。 その続きとしてこれを書いています。 建築家の家 ハーマンミラー社N.Y.店のショールームには、家具の配置設計を担当する部署があり、私はそこで働きました。主人は建築設計の仕事をしておりエドワードバーンズ建築設計事務所( Edward Larrabee […]
アトムの時代とカリフォルニア・モダン・リビング  ミッドセンチュリー モダンの時代背景

アトムの時代とカリフォルニア・モダン・リビング  ミッドセンチュリー モダンの時代背景

核、水爆への恐怖と住宅デザイン ミッドセンチュリー は核の時代でもある。アメリカと旧ソ連は1950~60年代を通じて、次々と核実験をエスカレートさせていた。 カリフォルニアの明るい日差しのなかに、見えない核の恐怖が偏在していたのがこの時代の特徴だ。 冷戦下における核の恐怖は1962年のキューバ危機で頂点に達する。1964年に公開されたスタンリー・キューブリックの映画『博士の異常な愛情 または私は如 […]
バウハウス ができあがるまで

バウハウス ができあがるまで

 バウハウス のルーツ モダンデザインの源流となったバウハウスだが、モダンデザイン誕生の歴史には想像以上に紆余曲折があった。 バウハウス のルーツは19世紀末のイギリスのアーツ・アンド・クラフツ運動に求めることができる。アーツ・アンド・クラフツというと、機械文明を否定したジョン・ラスキンの思想やウイリアム・モリスによる中世の手仕事に回帰したような植物文様などの装飾性の高い壁紙が思い起こされる。 こ […]
フランク・ロイド・ライト とモダンデザイン vol.1

フランク・ロイド・ライト とモダンデザイン vol.1

フランク・ロイド・ライト 、ミドルエイジからの自由と解放。 43歳の フランク・ロイド・ライト は、妻子を捨て、施主の妻だったメイマ・チェニーとヨーロッパに駆け落ちする。1910年、明治43年のことだ。 やむにやまれぬ情熱とともに、冷静な計算高さもあわせ持っていたライトは、ヨーロッパの地で自らの作品集を刊行し、逃避先での仕事確保を目論む。 ドイツのヴァスムート社が刊行した図面集『 フランク・ロイド […]
フランク・ロイド・ライト とモダンデザイン vol.2

フランク・ロイド・ライト とモダンデザイン vol.2

フランク・ロイド・ライト のジャポニズム、日本趣味 フランク・ロイド・ライト のジャポニズム(日本趣味)は1850年代中葉にヨーロッパで流行し、世紀末から20世紀初頭にかけて、アメリカでも注目を集めるようになる。 1887年、 フランク・ロイド・ライト は大学を中退し、シカゴのジョゼフ・ライマン・シルスビーの建築事務所に就職する。ライトはこのシルスビーを介して日本文化、とりわけ浮世絵に魅了されてい […]
『 バウハウスと茶の湯 』日本の心とモダンデザイン

『 バウハウスと茶の湯 』日本の心とモダンデザイン

女学校を出て花嫁修業をしていた、デザインとも建築とも無縁な20歳の日本人女性がバウハウスに入学したら。 『 バウハウスと茶の湯 』の著者山脇道子は1930年(昭和5年)、夫の建築家山脇巌とともにデッサウのバウハウスに入学し、1932年にナチスによって廃校に追い込まれるまでの2年余りをバウハウスで学んでいる。 「山脇家のおしゃまな総領として育ち、恐いもの知らずでバウハウスに入学した」との本人の言葉ど […]
壁寄せスタンド のデザインがインテリアにマッチするように素敵になりました。

壁寄せスタンド のデザインがインテリアにマッチするように素敵になりました。

シンプルなデザインの 壁寄せスタンド スペースを取らない 壁寄せスタンド で部屋が広がり、テレビがインテリアにマッチします。   その特徴はミニマルな構造と軽快さ リビングルームにはなるべく家具や物は置きたくない。ミニマルなデザインの家にシンプルに住みたい。 そんな気持ちにマッチするザイトガイスト社の 壁寄せスタンド FSMのデザインは、機能性と美しさを両立させる事を旨とするドイツの造形 […]
ホール・アース・カタログ 断章~カウンターカルチャーの時代~

ホール・アース・カタログ 断章~カウンターカルチャーの時代~

『ホール・アース・カタログ』断章~カウンターカルチャーの時代~ ホール・アース・カタログ 、 Whole Earth Catalog(WEC)は1960年代後半から70年代にかけて、世界の多くの人々に多大な影響を与えた伝説のアメリカ雑誌だ。 (Whole Earth Catalog Fall 1968,source: http://www.wholeearth.com/index.php) &nb […]
バックミンスター ・ フラー 宇宙との調和の意思

バックミンスター ・ フラー 宇宙との調和の意思

「失敗をしなくなった時にはじめて、成功するのだ」 バックミンスター ・フラーは、ブラック・マウンテン・カレッジで教えていた学生に対してこう助言した。 ブラック・マウンテン・カレッジとは1933年にノース・キャロライナに作られた、ヴァルター・グロピウス、ジョゼフ・アルバース、マルセル・ブロイヤーなどバウハウスからアメリカに渡った建築家やデザイナー、マース・カニングハム、ジョン・ケージ、ロバート・ラウ […]
坂倉準三 のモダニズム 神奈川県立近代美術館

坂倉準三 のモダニズム 神奈川県立近代美術館

鎌倉近代美術館の名で親しまれた神奈川県立近代美術館が2016年1月31日で閉館した。 坂倉準三 の設計による日本におけるモダニズム建築の至宝だ。 鶴岡八幡宮の森のなかに、たった今、舞い降りたような端正な白いヴォリュームは、何度見ても、その清新な印象に、思わずはっとさせられる。 歩みとともに内から外へ、外から内へと視線が移動し、風景が変わる一階の空間。平家池に張り出すように設けられた居心地の良いテラ […]
国立西洋美術館 ~ ル・コルビュジエ からの日本への贈りもの~

国立西洋美術館 ~ ル・コルビュジエ からの日本への贈りもの~

  ル・コルビュジエ の日本における唯一の作品 ル・コルビュジエの日本における唯一の作品が東京上野にある国立西洋美術館だ。 2016年7月17日にユネスコの世界遺産に登録されることが決定したとの報道があった。国立西洋美術館は、巨匠ル・コルビュジエの建築の持っている特徴を余すところなく伝えてくれる。 モデュロールで作られた美しいフォルム 薄い横長の箱がピロティで地上から持ち上げられているような建物だ […]
ミース・ファン・デル・ローエ のガソリンスタンド

ミース・ファン・デル・ローエ のガソリンスタンド

 ミース・ファン・デル・ローエ のガソリンスタンド ミース・ファン・デル・ローエ は、最晩年にカナダのモントリオールでガソリンスタンドの設計をしている。ナン島にあるエッソのガソリンスタンドだ。このガソリンスタンドはDVD『 ミース・ファン・デル・ローエ 』(ジョゼフ・ヒレル監督)で観ることができる。 低く地を這うように伸びた黒のルーフがクールだ。こんなガソリンスタンドが日本にあれば、どんなにか給油 […]
民藝 とモダンデザイン~日本民藝館 を訪ねて~

民藝 とモダンデザイン~日本民藝館 を訪ねて~

洋風の住宅や低層マンションが建ち並ぶ東京・駒場の静かな住宅街のなかに、独特の和様式の建物が忽然と姿を現す。柳宗悦が創設した日本民藝館 だ。 本館と道路を隔てた向かいには、旧柳宗悦邸の西館がある。ファサード部分は、栃木県から移築した1880年に建造された長屋門が設えられている。大谷石の石屋根が珍しい。 2つの建物の設計は、柳自身が手掛けている。漆喰なまこ壁、瓦屋根、連子子(れんじこ)が設けられた窓な […]
メタボリズム ・レトロスペクティブ~歴史になったアヴァンギャルド~

メタボリズム ・レトロスペクティブ~歴史になったアヴァンギャルド~

メタボリズム はもともとは新陳代謝を意味する言葉で1960年代に日本におこった建築運動のことである。日本発の唯一の建築運動と言ってもよいだろう。 当時、高度経済成長下にあった日本における最大の問題は、人口の流入、混雑を極める交通、不十分なインフラ、不足するオフィスや住宅など、急速に拡大する都市への対応だった。 そうした都市の膨張圧力に対して、メタボリズムは生物のように増殖してゆく都市像を対置させた […]
ジュリアス・シュルマン ~メディアとしての建築写真~

ジュリアス・シュルマン ~メディアとしての建築写真~

「よいデザインが受け入れられることはめったにない。だから売り込まなけらばならないのだ」。建築写真家のジュリアス・シュルマンの言葉だ。 ジュリアス・シュルマン の写真で最も有名なのは、ケーススタディ・ハウス#22を撮った一枚だろう。ハリウッドヒルズに建つ、建築家ピエール・コーニングが設計したスタール邸(1960)である。一目見たら絶対に忘れられないスペクタクルな一枚だ。 (*『カリフォルニア・デザイ […]
晴海は「輝ける都市」の夢を見るか~ 前川國男 の晴海高層アパート~

晴海は「輝ける都市」の夢を見るか~ 前川國男 の晴海高層アパート~

ル・コルビュジエは、自らの理想都市「輝ける都市」の実現化をいくつかのユニテ・ダビダシオンで試みた。建物を高層化し、太陽と緑を享受するというビジョンの住宅版だ。マルセイユのユニテ・ダビタシオン(1952)が有名だ。 日本にもコルビュジエの理想都市を志した集合住宅があった。コルビュジエに師事した 前川國男 による日本住宅公団の晴海高層アパート(1957)である。 (*『現代集合住宅』 ロジャー・シャー […]
今も残る昭和 モダニズム 住宅の至宝 土浦亀城邸

今も残る昭和 モダニズム 住宅の至宝 土浦亀城邸

その白い箱は白金長者丸の住宅街にひっそりと建っていた。 昭和の モダニズム 住宅 の原型ともいえる 土浦亀城 邸だ。1935年(昭和15年)築ということは築後80年を超えている。 日本において住宅は平均すると築30年で建て替わっているとの報告もある。木造住宅で築80年を越えて存続していることは自体ほとんど奇跡的なことといっても過言ではない。 敷地は長者丸の丘から西に向かって少し下がってゆく斜面の中 […]
プルーイット・アイゴー の光と影~モダニズムという自由の重さ~

プルーイット・アイゴー の光と影~モダニズムという自由の重さ~

コヤニスカッツィ Koyaanisqatsiとは、ネイティブ・アメリカンのホピ族の言葉で「常軌を逸した生活」というような意味だ。映画『コヤニスカッツィ』(ゴッドフリー・レッジョ監督1982)は、その言葉通りに、現代文明の「常軌を逸した」あり様を映し出す。 ナレーションを一切廃し、コマ落とし(微速度撮影)やスローモーションを駆使して映し出されれる映像が、普段は気がつかないでいる、日常の中に潜む「常軌 […]
解体を待つ 丹下健三 の電通本社ビル~幻の築地再開発計画~

解体を待つ 丹下健三 の電通本社ビル~幻の築地再開発計画~

丹下健三 が設計した築地の電通本社ビル(電通テックビル 1967年竣工)は取り壊しが決まり、現在は空き家状態になっている。跡地は周辺も含めて住友不動産によって開発される予定だ。 丹下健三 は当時の電通社長吉田秀雄から本社ビルの設計を依頼された際、広く築地エリア全体を対象に「築地再開発計画」(1964)を策定する。 (*「築地再開発計画」CG 右奥中央寄りに見えるのが築地本願寺 『メタボリズムに未来 […]
ジョゼフ・アルバース 『配色の設計』

ジョゼフ・アルバース 『配色の設計』

 ジョゼフ・アルバース 著『配色の設計』のすすめ   ジョゼフ・アルバース 著『配色の設計』 (Interaction of Color 1963)は、すでに色彩理論の古典的位置づけにあるが、実践を重んじるその内容は、バウハウスの教えを今に伝え、古びるところがない。   ジョゼフ・アルバース  Josef Albers(ドイツ語読みではヨゼフ・アルベルス)は1888年にドイツに […]
モダンデザインのレガシー を追って<前編>~東京オリンピック1964の遺産~

モダンデザインのレガシー を追って<前編>~東京オリンピック1964の遺産~

今から53年前の1964年の東京オリンピックによって東京の街は様変わりする。 当時の日本が威信をかけた モダンデザインのレガシー (遺産)、その光と影を今の東京に追った。<前編>では青山、代々木エリアに東京オリンピック1964のレガシーを訪ねる。   <現在、建て替え中の国立競技場。消え去りつつある周囲に残る昭和の痕跡> 最初に1964年10月10日に開会式が開かれた旧国立競技場跡地を訪 […]
空間をめぐる権力 ~ マーク・ロスコ のシーグラム壁画はなぜザ・ フォーシーズンズ に飾られなかったのか~

空間をめぐる権力<前編> ~ マーク・ロスコ のシーグラム壁画はなぜザ・ フォーシーズンズ に飾られなかったのか~

ニューヨークの伝説の高級レストラン、シーグラムビルにあるザ・ フォーシーズンズ The Four Seasons が2016年7月16日で閉鎖し、パークアヴェニューの新たな場所に移転することが報じられた。ひとつの時代の終わりを象徴する出来事として、多数のニューヨーカーから惜しむ声が上がった。   シーグラムビルはミース・ファン・デル・ローエが設計したニューヨークで唯一の建物だ(1959年 […]
モダンデザインのレガシーを追って<中編>~ 東京オリンピック 1964の遺産~

モダンデザインのレガシーを追って<中編>~ 東京オリンピック 1964の遺産~

今から53年前の1964年の 東京オリンピック によって東京の街は様変わりする。   当時の日本が威信をかけたモダンデザインのレガシー(遺産)とその光と影を今の東京に追った。<中編>では渋谷エリアに 東京オリンピック 1964のレガシーを訪ねる。   <シブヤ文化が生まれるきっかけになった 東京オリンピック >   1964年の 東京オリンピック で最も変貌した街の筆 […]
空間をめぐる権力

空間をめぐる権力<後編> ~ マーク・ロスコ のシーグラム壁画はなぜザ・フォーシーズンズに飾られなかったのか~

マーク・ロスコのシーグラム壁画(Manhattan Mural)は、シーグラムビルの高級レストラン ザ・フォー・シーズンズの壁を飾ることはなかった。 ロスコが一方的に契約を破棄して、作品の引渡しを拒否したからだ。何故、ロスコは態度を豹変させたのか。 ロスコはその心変わりの真の理由を説明してはない。真相は霧のなかだ。単なる気まぐれだったのかもしれない。 (*source: https://thecu […]
モダンデザインのレガシーを追って<後編>~ 東京オリンピック 1964の遺産~

モダンデザインのレガシーを追って<後編>~ 東京オリンピック 1964の遺産~

今から53年前の1964年の 東京オリンピック によって東京の街は様変わりする。   当時の日本が威信をかけたモダンデザインのレガシー(遺産)とその光と影を今の東京に追った。<後編>では東京都心と駒沢エリアに東京オリンピック1964のレガシーを訪ねる。   <新幹線、モノレール、首都高、すべてオリンピックに向けて整備された>   1964年の 東京オリンピック は東京 […]
わびさびと モダニズム ~レナード・コーレン『わびさびを読み解く』を読んで~

わびさびと モダニズム ~レナード・コーレン『わびさびを読み解く』を読んで~

「日本は西洋の モダニズム に先駆けること数百年、室町時代の中期に、既に簡素に美を見出す価値観を生み出していた」(原研哉 『白』 2008) 簡素さを尊ぶ日本の価値観とモダニズム の類似性は、近代を輸入し、モダニズム を輸入した日本にとって、永遠に気になるテーマだ。 外からの目を気にする、というのもやはり、明治期に近代を受け入れ、追いつき追い越せで頑張ってきた日本人が、容易には払拭できない心性とい […]
失われつつある「奥」を求めて~ 槇文彦 『見えがくれする都市』とヒルサイドテラス<前編>~

失われつつある「奥」を求めて~ 槇文彦 『見えがくれする都市』とヒルサイドテラス<前編>~

見田宗介は、世界人口の増加率曲線は1970年前後に変曲点があり、1970年前後は、20世紀後半に起こった社会の爆発的拡大という時代が世界的に転換点を迎えた時期だと述べている。(見田宗介『社会学入門』 岩波新書 2006)。ローマ・クラブが『成長の限界』を発表したのが1972年であった。 日本の都市は、高度経済成長期の人口の爆発的流入を背景に、建物の大規模化、高度化、高密度化が進み、市街地の無秩序な […]
失われつつある「奥」を求めて~槇文彦『見えがくれする都市』とヒルサイドテラス<中編>~

失われつつある「奥」を求めて~槇文彦『見えがくれする都市』とヒルサイドテラス<中編>~

ハーバード大学のアーバンデザイン学科で教鞭を執っていた 槇文彦 が、日本に帰国して槇総合計画事務所を作るのが1965年。37歳の時だ。 1967年、 槇文彦 はオーナーである朝倉家と出会い、ヒルサイドテラスの設計が始まる。 <日本におけるアーバンデザインの到達点。ヒルサイドテラス> ヒルサイドテラスは、代官山駅にほど近い旧山手通りの両側に、第一期のA・B棟の設計開始の1967年から、最終期となった […]
失われつつある「奥」を求めて~ 槇文彦 『見えがくれする都市』とヒルサイドテラス<後編>~

失われつつある「奥」を求めて~ 槇文彦 『見えがくれする都市』とヒルサイドテラス<後編>~

<後編>ではヒルサイドテラス第3期から最終期に当たるヒルサイドウエストを訪ね、槇文彦 によって実践された「奥の思想」を探ってみる。 <古代の猿楽塚を取り込んだ、時を重ねるデザイン> 第3期にあたるD棟とE棟は、第2期のC棟と一体となり、3棟が猿楽塚を中央に抱くように配置される。猿楽塚は計画地に残されていた古代(古墳時代後期 6~7世紀)の遺跡だ。 「建築とはリファレンス(引用者注:参考項)が多いほ […]
ソール・バス 映画タイトル名作8選

ソール・バス 映画タイトル名作8選

今では当たり前になった、本や雑誌の表紙、企業の広告やCIなどにおけるグラフックデザインの導入は、1950年代のアメリカで始まった。あこがれのライフスタイルやしゃれたイメージを視覚に訴えて、戦後の爆発的な経済発展を担った中間層の共感を得ようとする戦略だった。 雑誌の表紙や企業広告など、印刷のフィールドに留まっていたグラフィックデザインを、動画の世界でいち早く展開したのが ソール・バス だ。 その舞台 […]
誰も デュシャン から逃れられない~《大ガラス》東京ヴァージョンを前にして~

誰も デュシャン から逃れられない~《大ガラス》東京ヴァージョンを前にして~

今からちょうど100年前の1917年、後年20世紀美術史最大の事件として記憶されることとなる出来事が起る。 ニューヨークで開催が予定されていた独立美術家協会の展覧会に、Fountain 《泉》と題された作品が参加費用とともに送られてきた。それは逆さにされた男性小便器であり、R.MUTT(R.マット)とサインがされていた。 (*Fountain photographed by Alfred Stie […]
妄想 バルセロナ・チェア

妄想 バルセロナ・チェア

そこに置くだけで場の雰囲気が一変する椅子が存在する。 ミース・ファン・デル・ローエによる バルセロナ・チェア はそうした椅子の代表だ。 革新的な構造とフォルム、優雅にしてクール。モダンファニチャーの頂点ともいえるこの椅子は、どこか人を寄せつけないような冷たさ、さらに言えば、人が座ることを拒むような孤高さを漂わせている。 (*Barcelona chair & stool,source: h […]
ミース的なもの、日本的なもの~ 清家清 の斉藤助教授の家~

ミース的なもの、日本的なもの~ 清家清 の斉藤助教授の家~

 バウハウスの創始者ヴァルター・グロピウスは、1954年に来日した際、自らの希望により 清家清 が設計した斉藤助教授の家(1952年)を訪れ、「日本建築の伝統と近代技術の幸福な結婚」と賞賛した。グロピウスは清家を自らが主宰する協働設計事務所TACに招き、清家清 はTACでグロピウスと一緒に働いている。 建築史家で建築家の藤森照信は、 「 斉藤邸は木でつくったファンスワース邸である」 「 清家清 は […]
インターナショナル・スタイル と抽象表現主義絵画~白い壁を飾るものは~

インターナショナル・スタイル と抽象表現主義絵画~白い壁を飾るものは~

1932年(昭和7年)、ニューヨーク近代美術館(MOMA)で「モダン・アーキテクチャー:インターナショナル展覧会」Modern Architecture : International Exhibitionと題された建築展が開催される。館長アルフレッド・H・バー・Jr.のもと、MOMA初のこの建築展の企画にあたったのが建築史家のヘンリー=ラッセル・ヒッチコックと後にMOMAの建築部門チーフキュレー […]
ものの輪郭を求めて~ 深澤直人 のデザイン ~

ものの輪郭を求めて~ 深澤直人 のデザイン ~

優れたデザインは、その行為が個人に由来するものでありながら、同時に他者に対して開かれた客観性のようなものを感じさせるものだ。深澤直人 のデザインもそうしたオープンネスを感じさせるデザインだ。 優れたデザインを語った言葉を読むのも興味深い。デザインという行為も、言語化という行為も、ともに抽象という行為を含んでいるからであろう。 自分のデザインは、環境とものとの間の関係の輪郭線を決める行為だ、と深澤直 […]
ポロック 作品とオーネット・コールマンのフリー・ジャズ 〜アクション・ペインティングとフリー・ジャズ~

ポロック 作品とオーネット・コールマンのフリー・ジャズ 〜アクション・ペインティングとフリー・ジャズ~

アナログレコードが人気だ。デジタルデータにはない厚みのある音もさることながら、「ジャケット愛」もその人気の理由だそうだ。 LPレコードが主流だった時代、アルバムジャケットのアートワークはひとつの作品として存在感を持っていた。 アーティストやデザイナーが手がけた優れたデザインのアルバムジャケットも少なくない。 ジャズでは、タイポ・グラフィーとモノクロ写真を組み合わせたブルーノートのリード・マイルズ( […]
『 ブレードランナー 2049』~失われた大地と建築、都市、記憶~<前編>

『 ブレードランナー 2049』~失われた大地と建築、都市、記憶~<前編>

『 ブレードランナー 2049』 ~失われた大地と建築、都市、記憶~ 「太陽・緑・空間」。CIAM(近代建築国際会議)が1933年にアテネ憲章として提唱した近代都市のスローガンだ。元ネタはル・コルビュジェの《輝く都市》のコンセプトである。 このスローガンに既に欠落しているものがある。それは<大地>であると磯崎新は指摘する(『栖すみか十二』、住まいの図書館出版局、1999年)。 建築の始まりは、「始 […]
AllAbout インテリアになじむシンプルおしゃれなテレビ台が登場 記事

AllAbout インテリアになじむシンプルおしゃれなテレビ台が登場 記事

AllAbout 暮らし セクションにウッドタイプのテレビスタンドFSW、フロアスタンドウッドが紹介されました リビングのテレビ周りは、毎日視線がいくところだからこそ、自分好みの雰囲気に整えておきたいもの。「インテリアになじむ、デザイン性と機能を兼ね備えたテレビ台がほしい」、そんな願いに応える画期的な商品「FSW(フロアースタンドウッド)」が発売されました。 以下記事へのリンク https://a […]
Wallpaper* magazine 2018's best technology toys

Wallpaper* magazine 2018’s best technology toys

Wallpaper紙 2018年ベストテクノロジートーイの記事にザイトガイストのFSWが紹介されました。  
映画『 ブレードランナー 2049 』~失われた大地と建築、都市、記憶~<後編>

映画『 ブレードランナー 2049 』~失われた大地と建築、都市、記憶~<後編>

 ブレードランナー 2049 ~失われた大地と建築、都市、記憶~ <後編> (*Blade Runner 2049, source : https://www.nytimes.com/2017/10/08/movies/blade-runner-2049-box-office.html)   磯崎新はミース・ファン・デル・ローエの《レイクショア・ドライブ・アパートメント》に言及してこうい […]
映画『 2001年宇宙の旅 』から半世紀の今~『1/2 Century Later.』 by THE EUGENE Studio~

映画『 2001年宇宙の旅 』から半世紀の今~『1/2 Century Later.』 by THE EUGENE Studio~

 2001年宇宙の旅 から半世紀の今を見据えるアート展 今年2018年は1968年から50年、半世紀に当たる。 1968年はスタンリー・キューブリック監督の映画『2001年宇宙の旅』が公開され、フィリップ・K・ディックの小説『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』が発表された年だ。 (*『2001年宇宙の旅』日本公開時(1968年)のポスター)   これらの作品を、その後の科学とテクノロジー […]
2001年宇宙の旅 から半世紀の今 <後編>  ~『1/2 Century Later.』 by THE EUGENE Studio~

2001年宇宙の旅 から半世紀の今 <後編> ~『1/2 Century Later.』 by THE EUGENE Studio~

2001年宇宙の旅 から半世紀の今を見据えるアート展  ~『1/2 Century Later.』 by THE EUGENE Studio~ 寒川裕人(Eugene Kangawa)が率いるTHE EUGENE Studio(ザ・ユージーン・スタジオ)は、現代美術の領域を社会のフィールドに拡張させながら、アクチュアルなテーマをさまざまなフォームで展開している、新しいアーティスト像として注目を集め […]
クルツィオ・ マラパルテ と私のような家《 マラパルテ 邸》

クルツィオ・ マラパルテ と私のような家《 マラパルテ 邸》

 息を飲む、まさにそんな光景。 世界で最も美しい家と言われてきた マラパルテ 邸(Casa Malaparteカーサ・ マラパルテ  1939)である。   (*source : http://lisaparigi.com/2016/07/casa-malaparte/) (*source : http://lisaparigi.com/2016/07/casa-malaparte/) […]
装飾とデザイン を考える ~「装飾は流転する」展をきっかけに~

装飾とデザイン を考える ~「装飾は流転する」展をきっかけに~

装飾とは時代遅れの産物か? シンプルなモダンデザインが当たりまえになっている時代にあって、装飾は過去の因習や特権の象徴、時代遅れのスタイル、バッドセンスの意匠、と完全に悪者扱いである。 ミュラー邸などモダンニズム建築の先駆的な作品を作った世紀末ウイーンの建築家アドルフ・ロースは、「装飾と犯罪」(1908)と題された論文で「文化の発展は日用品から装飾を削り落としていく過程に相当する」と定義し、装飾は […]
ガブリエル ”ココ”  シャネル シンプル の系譜<1>

ガブリエル ”ココ” シャネル シンプル の系譜<1>

モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。シンプルの具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな […]
物質の発見、ものとの対話 ~ 「くまのもの- 隈研吾 とささやく物質、かたる物質」展 ~

物質の発見、ものとの対話 ~ 「くまのもの- 隈研吾 とささやく物質、かたる物質」展 ~

『建築的欲望の終焉』、『負ける建築』、『自然な建築』、『反オブジェクト』。著作の題名をたどるだけで建築家  隈研吾 が目指してきたものが、一貫して<反建築>であることが分かる。 隈本人の言葉で言えば「自己中心的で威圧的な建築を批判したかった」ということになる。隈はそうした建築をくオブジェクト>と名づけた(『反オブジェクト』 2000年初版)。モダニズム建築もその例外ではない。「透明性と開放性を基本 […]
アドルフロース シンプルの系譜<2>

アドルフロース シンプルの系譜<2>

モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。シンプルの具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな […]
ル・コルビュジエ の肉声が語る芸術、建築、人生

ル・コルビュジエ の肉声が語る芸術、建築、人生

ル・コルビュジエ は50冊を越える著作を残している。モダニズム建築のもうひとりの巨匠であるミース・ファン・デル・ローエが一冊の著作も残さなかったのとは対象的であり、その多作さと能弁な語り口は、言葉を能くする建築家のなかでも群を抜いている。 その能弁さゆえに、逆に全体としての統一像が結びにくいのが建築家ル・コルビュジエだ。 (*Photo by Michael-LE CORBUSIER @ THE […]
足利義政 シンプルの系譜<3>

足利義政 シンプルの系譜<3>

モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。シンプルの具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな […]
妹島和世 のすみだ北斎美術館

妹島和世 のすみだ北斎美術館

 プリッカー賞受賞建築家・ 妹島和世 による最新美術館 を都内で観られるのが、すみだ北斎美術館です。 すみだ北斎美術館は、『富嶽三十六景』や『北斎漫画』などで有名な江戸後期の天才浮世絵師・葛飾北斎(1760-1849)が、本所割下水(現墨田区亀沢1~4丁目)で生まれ、長年その周辺に住んだことから、亀沢3丁目の日進公園に隣接して建てられています。本所割下水跡は現在「北斎通り」と命名されています。 透 […]
ボーブランメル  シンプルの系譜<4>

ボーブランメル シンプルの系譜<4>

モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。シンプルの具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな […]
「建築の日本展」を観て<前編>~ 千利休 の国宝茶室・待庵の内部空間擬似体験~

「建築の日本展」を観て<前編>~ 千利休 の国宝茶室・待庵の内部空間擬似体験~

「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」(2018年4月25日~9月17日@森美術館)   監修を務めた建築家で建築史家の藤森照信は、日本の建築家の基礎体力は木造建築にあり、石造建築の技術を発展させてきた欧米とは対照的であり、木造建築がベースにあるということが、日本建築の個性を生み出していると述べている。     木造建築は木の柱を格子状に組んだ軸組み構造が主流であ […]
北欧デザイン シンプルの系譜<5>

北欧デザイン シンプルの系譜<5>

モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。シンプルの具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな […]
「建築の日本展」を観て<後編> 丹下健三自邸

「建築の日本展」を観て<後編> 丹下健三自邸

「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの」丹下健三自邸 (2018年4月25日~9月17日@森美術館)では目玉として2つの巨大模型による作品が展示されている。 <前編>では、妙喜庵待庵(みょうきあん・たいあん、1581年、京都府)の原寸模型を見たが、<後編>では、すでに現存しない 丹下健三自邸 (A Houuse/Tange House、1953年)の再現模型を見てみよう。こちらは1/3スケールで […]
漱石 山房とウイリアムモリスのレッドハウス

漱石 山房とウイリアムモリスのレッドハウス

「私は建築家になろうと思ったのです」。夏目 漱石 の言葉だ。   大正3年(1914年)東京高等工業学校(現在の東京工業大学の前身)での講演で 漱石 は続けてこう言っている。   「まだ子供のとき、財産がなかったので、一人で食わなければならないという事は知っていました。忙がしくなく時間づくめでなくて飯が食えるという事について非常に考えました。しかし立派な技術を持ってさえいれば、 […]
桂離宮 シンプルの系譜<6>

桂離宮 シンプルの系譜<6>

モダンデザインを一言でいうとシンプルなデザインということになるだろう。 広辞苑には「シンプル」とは「単純なさま」とある。シンプルとは、色・かたち・素材が簡素で抑制されているさまである。 シンプルはモダニズムの専売特許ではない。また、建築やプロダクトのデザインに限られるというわけではない。シンプルという価値観はどこから来たのか。その具体的な現れ方とは。シリーズ《シンプルの系譜》では、さまざまな切り口 […]
住宅 は車に憧れ、車は 住宅 を夢見る <1>

住宅 は車に憧れ、車は 住宅 を夢見る <1>

18世紀のフランス宮廷社会では、現代人が車に寄せるのと同様の興味と関心が、家具に対して寄せられていたそうだが、20世紀にモダニズムが誕生した時から、車と住宅 はお互いを強く意識する関係だった。   住むための機械、車のような 住宅 。 ル・コルビュジエの《シトロアン 住宅 》   ル・コルビュジエは1917年、30歳で故郷スイスからパリに出て1920年に「エスプリ・ヌーヴォー」 […]
住宅は 車 に憧れ、 車 は住宅を夢見る <2>

住宅は 車 に憧れ、 車 は住宅を夢見る <2>

住宅は車に憧れ、 車 は住宅を夢見る。 独自の哲学と技術をもって、その両方の歴史に、余人には到底およばない足跡を残したのがバックミンスター・フラーである。   空飛ぶ 車 を目指した バックミンスター・フラー の《ダイマクション・カー》   バックミンスター・フラー による 車 の開発構想は、ダイマクション・トランスポートと称されて、その最終目標は空を飛ぶことに置かれていた。 […]
もうすぐ改修予定の 坂倉準三 のアンスティチュ・フランセ東京<前編>

もうすぐ改修予定の 坂倉準三 のアンスティチュ・フランセ東京<前編>

新宿区市谷のアンスティチュ・フランセ東京(旧東京日仏学院・1951年)は来年(2019年)、建築家・藤本壮介によって改修・増築の予定だ。   最初の建物が完成してから今年で57年、改修前に 坂倉準三 のマスターピースを再訪した。   アンスティチュ・フランセ東京は、新宿区船河原町の、市ヶ谷台地へと上る逢坂が始まるところに建っている。高台の敷地に建つその姿は、しばしば丘の上の客船 […]
もうすぐ改修予定の 坂倉準三 の アンスティチュフランセ 東京 <後編>

もうすぐ改修予定の 坂倉準三 の アンスティチュフランセ 東京 <後編>

再訪した アンスティチュフランセ 東京(旧東京日仏学院・1951年)では、来年(2019年)改修・増築を迎えるにあたって、「建築家・ 坂倉準三 パリ-東京 生き続ける建築」展(2018年9月6日~10月21日)が開催されていた。 ホールには坂倉準三がデザインした天童木工の椅子が展示されている。コルビュジエ事務所の同僚だったシャルロット・ペリアンとの共働に始まり、坂倉はさまざまな椅子や家具をデザイン […]
モダンデザイン はなぜ生まれたのか ~ 『我々は人間なのか?』が問いかけるもの ~

モダンデザイン はなぜ生まれたのか ~ 『我々は人間なのか?』が問いかけるもの ~

 モダンデザイン はなぜ生まれたのか ~ 『我々は人間なのか?』が問いかけるもの ~   『我々は人間なのか?』(ビアトリス・コロミーナ、マーク・ウィグリー、牧尾晴喜訳、BNN新社、2017年)は、「デザインの歴史とは、進化していく人間の概念についての歴史」であるとして、デザインと人間の関係を問う書である。 著者は、「デザインが人間をつくる」と述べ、人間主体の常識を覆す。   […]
映画に描かれたポストヒューマン像 上  記憶と ガイスト (精神)をめぐる物語

映画に描かれたポストヒューマン像 上  記憶と ガイスト (精神)をめぐる物語

シンギュラリティ(技術的特異点)をめぐる議論では、2045年にはAI(人工知能)の能力が人間を凌駕して、AIは人間を超えた存在となり、AI自体もしくはAIと接続された人間は、それまでの人間の能力をはるかに超えたポスト・ヒューマンとでも呼ぶ存在になる、と言われている。   今話題の『ホモ・デウス』(ユヴァル・ノア・ハラリ著、柴田裕之訳、河出書房新社、2018)では、シンギュラリティによって […]
映画に描かれた ポストヒューマン 像  下   人間を超えることへの願望と不安

映画に描かれた ポストヒューマン 像 下 人間を超えることへの願望と不安

アンドロイド、サイボーグ、AI(人工知能)など、さまざまに想像されてきた ポストヒューマン 像。それは人間の鏡であり、つまりは人間とはなにか?という根源的な問いに対するシミュレーションのようなものだ。   <上>に続き、映画の世界で描かれた ポストヒューマン の姿に、人間が抱く願望と不安を見てみよう。   『トランスセンデンス』。科学、テクノロジー、権力をめぐる物語。 (*so […]
アメリカのバウハウス

アメリカのバウハウス

今年(2019年)は、バウハウスが設立されてからちょうど100年にあたる。ドイツのワイマール(ヴァイマル)のバウハウス校は、1919年にヴァルター・グロピウスを初代校長として開設された。 バウハウスは1925年にデッサウに移り、8年の活動の後、1933年、ミース・ファン・デル・ローエが校長を務めていた時、ナチスの圧力により閉鎖に追い込まる。バウハウスの活動は合計14年余りの短い期間だった。 (Ca […]
建築家・ 坂茂 が手がけたホテル 《ショウナイホテル スイデンテラス》

建築家・ 坂茂 が手がけたホテル 《ショウナイホテル スイデンテラス》

坂茂 の《ショウナイホテル スイデンテラス》 SHONAI HOTEL SUIDEN TERRASSEに泊まってみました。 《ショウナイホテル スイデンテラス》は山形県鶴岡市にあります。その名の通り、米どころを象徴する庄内平野の水田(★1)の中に建っています。   見晴らしの良さ、空の大きさなど、田んぼが広がる大らかな風景は、建て込んだ都会の街並みを見慣れた目には、今や新鮮に映ります。 […]
グリニッチヴィレッジ・コネクション<上> ジェイン・ジェイコブスと ボブ・ディラン

グリニッチヴィレッジ・コネクション<上> ジェイン・ジェイコブスと ボブ・ディラン

『アメリカ大都市の死と生』 THE DEATH AND LIFE OF GREAST AMRICAN CITIES (1961)(★1)は、アーバンデザインや都市計画の分野ではバイブル的存在として名高い著作だ。     著者のジェイン・ジェイコブズは、政治家や官僚や専門家は都市のことをなにもわかっていないとして、自らが住むニューヨークのグリニッチ・ヴィレッジの街の様子を生き生き […]
グリニッチヴィレッジ・コネクション<中> ジェイン・ジェイコブズと スーザン・ソンタグ

グリニッチヴィレッジ・コネクション<中> ジェイン・ジェイコブズと スーザン・ソンタグ

ジェイン・ジェイコブズと スーザン・ソンタグ グリニッチ・ヴィレッジ・コネクション<上>に続いて60年代のニューヨーク グリニッチ・ヴィレッジの群像を。 ウエスト・ヴィレッジ(グリニッチ・ヴィレッジの西側で6番街からハドソン川までのエリア)のハドソンストリート555番地にあったジェイン・ジェイコブズの家は、ロバート・モーゼスとの闘いのヘッドクオーターとなった。「毎晩のように、ビレッジ救 […]
アルヴァ・アアルト 展   「小さな国」が生んだ「小さな人間」のためのモダニズム

アルヴァ・アアルト 展  「小さな国」が生んだ「小さな人間」のためのモダニズム

 アルヴァ・アアルト Alvar Aaltoは、合理性や機能に軸足を置きながら、人間味が感じられる建築や家具やプロダクトなど、独自のモダンデザインを生んだフィンランドの巨匠建築家だ。   曲げ木を使ったシンプルな《スツール60》や独特の曲線ガラスで作られた花器《アアルト・ベース》など、アアルトがデザインしたプロダクトは、日本の公私の場でもよく見かけ、これらは日本で最も親しまれている北欧モ […]
グリニッチヴィレッジ・コネクション<下> グレース・ペイリー

グリニッチヴィレッジ・コネクション<下> グレース・ペイリー

グレース・ペイリー グリニッチ・ヴィレッジ・コネクション<下>   グリニッチ・ヴィレッジ・コネクション<上>、<中>に続いて60年代のニューヨーク グリニッチ・ヴィレッジの群像を。   東をブロード・ウェイ、西をハドソン川、北を14丁目、南をハウストン・ストリートに囲まれたエリアが通常、グリニッチ・ヴィレッジと呼ばれている場所だ。   マンハッタン島は1609年、オ […]
モダニズムが夢みる「 アナザーユートピア 」

モダニズムが夢みる「 アナザーユートピア 」

建築ではなくオープンスペースからこれからの都市をあり方を考える。建築家の 槇文彦 が「 アナザーユートピア 」という論考で問題提起している。   槇文彦の問題提起とそれへのさまざまな専門家からの応答で構成された書籍『 アナザーユートピア  - 「オープンスペース」から都市を考える』(槇文彦・真壁智治 NTT出版 2019年)の刊行とあわせてトークショーが開かれた(2019年4月23日@青 […]