”プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神”はウェーバーによる近代資本主義に於ける宗教が果たした役割を書いた書。解説では”営利の追求を敵視するピューリタニズムの経済倫理が実は近代資本主義の生誕に大きく貢献したのだという歴史の逆説を究明した画期的な論考”となっている。
私の理解では禁欲的なピューリタニズム、(プロテスタンティズム)が、利潤のみを追求する資本主義に対する抑制作用となり資本主義が健全に発展する。と言う内容だったように思う。
ある隈研吾は自らが幼少の頃受けたキリスト教教育の歴史を振り返りながら、モダニズムとピューリタニズムの関係性について語っていた。
プロテスタンティズムのその勤勉で禁欲的で合理性を追求する思想が、近代モダニズムデザインの根底流れる思想ではという仮説だ。そしてそれらの思想をまとったデザイナー達は、ヨーロッパからピューリタンたちが切り開いた国アメリカに渡りその思想と文化が花開いたのだ。モダニズムデザインの思想はカソリックの中では実現しなかっただろう。アメリカという新教国というその思想の呼応する市場があったからこそ花開き今我々の生活に根ざす事になったのだ。