Posts tagged "ミース"

時の輝き ~ コッパー (銅)、 ブラス 、ブロンズ ~
「鉄とガラスとコンクリート」 モダニズム建築の代名詞として使われるマテリアルだ。 鉄筋コンクリート造(RC造)の躯体にガラスの窓、あるいは、鉄骨造の構造体をガラスのカーテンウォールが包む、世界の都市はまさに「鉄とガラスとコンクリート」であふれている。 現代建築のイメージを決定づけた、ガラスカーテンウォールによる高層ビルの元祖は、ニューヨークの《国連ビル》(1952年)だ […]

映画『 ブレードランナー 2049 』~失われた大地と建築、都市、記憶~<後編>
ブレードランナー 2049 ~失われた大地と建築、都市、記憶~ <後編> (*Blade Runner 2049, source : https://www.nytimes.com/2017/10/08/movies/blade-runner-2049-box-office.html) 磯崎新はミース・ファン・デル・ローエの《レイクショア・ドライブ・アパートメント》に言及してこうい […]

『 ブレードランナー 2049』~失われた大地と建築、都市、記憶~<前編>
『 ブレードランナー 2049』 ~失われた大地と建築、都市、記憶~ 「太陽・緑・空間」。CIAM(近代建築国際会議)が1933年にアテネ憲章として提唱した近代都市のスローガンだ。元ネタはル・コルビュジェの《輝く都市》のコンセプトである。 このスローガンに既に欠落しているものがある。それは<大地>であると磯崎新は指摘する(『栖すみか十二』、住まいの図書館出版局、1999年)。 建築の始まりは、「始 […]

ミース的なもの、日本的なもの~ 清家清 の斉藤助教授の家~
バウハウスの創始者ヴァルター・グロピウスは、1954年に来日した際、自らの希望により 清家清 が設計した斉藤助教授の家(1952年)を訪れ、「日本建築の伝統と近代技術の幸福な結婚」と賞賛した。グロピウスは清家を自らが主宰する協働設計事務所TACに招き、清家清 はTACでグロピウスと一緒に働いている。 建築史家で建築家の藤森照信は、 「 斉藤邸は木でつくったファンスワース邸である」 「 清家清 は […]

妄想 バルセロナ・チェア
そこに置くだけで場の雰囲気が一変する椅子が存在する。 ミース・ファン・デル・ローエによる バルセロナ・チェア はそうした椅子の代表だ。 革新的な構造とフォルム、優雅にしてクール。モダンファニチャーの頂点ともいえるこの椅子は、どこか人を寄せつけないような冷たさ、さらに言えば、人が座ることを拒むような孤高さを漂わせている。 (*Barcelona chair & stool,source: h […]

空間をめぐる権力<前編> ~ マーク・ロスコ のシーグラム壁画はなぜザ・ フォーシーズンズ に飾られなかったのか~
ニューヨークの伝説の高級レストラン、シーグラムビルにあるザ・ フォーシーズンズ The Four Seasons が2016年7月16日で閉鎖し、パークアヴェニューの新たな場所に移転することが報じられた。ひとつの時代の終わりを象徴する出来事として、多数のニューヨーカーから惜しむ声が上がった。 シーグラムビルはミース・ファン・デル・ローエが設計したニューヨークで唯一の建物だ(1959年 […]

ミースの言葉
Mies: “I feel that it must be possible to harmonize the old and new in our civilization” ミース ”新しいものと旧いものを、私たちの文明のなかで、調和させる事が出来るような気がする” ミースが1929年万国博覧会のドイツ館として建設された、バルセロナパビリオンに対してのクオートです。 バルセロナ万国博覧会が行わ […]